NHKラジオスペイン語(応用編)を聞いていて、なるほど〜と思ったことや、印象に残った表現を自由にまとめます(語学のプロではないので、間違っていたらすみません…)。
2024年1月11日のテーマは、名詞を修飾する表現で使われる接続法でした。
疑い、不確かさが接続法を導く
【番組のスキット】
Bienvenido al hotel Miramar, señor.
¡Hola! ¿Tienen una habitación que tenga vistas al mar?
Sí, señor. Tenemos muchas habitaciones que tienen buena vista.
Perfecto. Y quiero una habitación que de a la playa.
Las habitaciones de la planta baja tienen acceso directo a la playa.
Estupendo. Y necesito una barca en la que pueda ir a la otra orilla sin ser visto.
Señor, nos deja ver algún documento que certifique que usted no va a hacer un simpa?
今回のスキットは、ホテルの受付での会話でした。
下線部の名詞(habitación、barca、documento)を修飾するのに、接続法が使われています。
名詞を修飾するのに、必ず接続法が使われるというわけではなく、例えば、黄色の下線を引いたhabitaciones que tienen buena vistaでは、直説法が使われています。
名詞を修飾する時に直説法と接続法を使う時の違いは、下記のとおりです。
💡直説法:表す対象が、実際に存在していますよと断定する場合。
💡接続法:存在するかどうかわからないけれど、仮に存在するとすれば…と、疑い、不確かさを表す場合。
¿Tienen una habitación que tenga vistas al mar?(海が見える部屋はありますか)という文では、客が、そのホテルに海が見える部屋があるかどうかは不確かな状態で、そのような部屋はあるかと受付で聞いているので、接続法となっています。
quiero una habitación que de a la playa.「(あるかどうかは知らないけれど)ビーチに面した部屋がいい」、 una barca en la que pueda ir a la otra orilla sin ser visto.「(あるかどうかは知らないけれど)誰にも見られずに、向こう岸に行けるようなボート」、 algún documento que certifique que usted no va a hacer un simpa.「(そんな書類があるかは知らないけれど)あなたが無銭宿泊しないと証明する書類」も、不確かさを表すので接続法が使われています。
一方、Tenemos muchas habitaciones que tienen buena vista.(眺めのいい部屋がたくさんありますよ)は、ホテルの人が、実際に存在する部屋のことを客に伝えているので、直説法が使われています。
名詞を修飾する接続法は、スキットの会話のように、疑問文や、querer、necesitarのような動詞と一緒によく使われるとのことでした。
simpa
hacer un simpa=irse sin pagar(無銭飲食、無銭宿泊など)という略語を、このスキットで初めて知りました。
simpático/caと音が似ているので、そっち系かな?と思いましたが、全然違いました笑。
スペインでは確かにテラス席で食事する人も多いですが(私もテラス席大好きです)、無銭飲食する人なんているんですね。
もちろん、無銭飲食も無銭宿泊も犯罪です。
見つかった場合どのぐらいの罪に問われるか、La Vanguardiaの記事を見つけたので、興味があればぜひご覧ください。
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