NHKラジオスペイン語(応用編)を聞いていて、なるほど〜と思ったことや、印象に残った表現を自由にまとめます(語学のプロではないので、間違っていたらすみません…)。
2024年1月18日のテーマは、最上級の語句を修飾する接続法でした。
最上級表現と接続法
【番組のスキット】
Su interpretación de Sarasate ha sido magistral.
Es la más conmovedora que haya escuchado en mi vida.
Muchas gracias. Es usted muy amable.
Creo que Sarasate es el compositor más grande que haya tenido España.
Oh, hay muchos otros compositores tan importantes como él. Albéniz, Granados, Falla…
Y usted es la violinista más eminente que haya visto el mundo.
Señora, permítame decirle que su elogio es el más exagerado que haya oído en mi vida.
今回のスキットは、クラシック音楽の演奏会場での、バイオリン奏者と観客の会話でした。
黒で下線を引いた、la más conmovedora que haya escuchado en mi vida.(今まで聞いた中で最も感動的な演奏)などのように、最上級の表現の後には、接続法となることがあります。
「接続法となることがある」と番組で先生がおっしゃった時、ん?と引っかかりましたが、そう、最上級の表現の後には直説法も使われます。むしろ、実際には、直説法をとることが多いとのことでした。
番組で説明されていた両者の違いは、下記のとおりです。
💡直説法:客観的に判定できることを伝えるときは直説法。
💡接続法:優劣の判定を客観的に下すことが難しい、主観的な評価を表す時は接続法。
番組で紹介されていた直説法の例を見てみましょう。
Este es el violín más antiguo que posee nuestro museo.(これは、私たちの博物館が所有しているうちで最も古いバイオリンです)。
どのバイオリンがいつ頃製造されたか、一番古いのはどれか客観的に判定できる物について話しているので、直説法が使われています。実際にはこういうタイプの最上級の表現が一般的で、たいていは直説法が使われます。
一方、スキットに出てきた例文を見てみます。
例えば、Creo que Sarasate es el compositor más grande que haya tenido España.(サラサーテはスペインが生んだ最も偉大な作曲家だと思うわ)という文で接続法現在完了形が使われているのは、そう思っているのは話し手の主観的な評価であると表すためです。
Es la más conmovedora que haya escuchado en mi vida.(私が今まで聞いたなかで一番感動的な演奏だったわ)も、主観的な評価(個人的な感想)を伝えているから接続法になっています。
接続法を使うことで、主観的な判断、これは私の個人的な感想ですよと印象付けることができるとのことでした。
私のなかでは、こういうタイプの表現では、que以下に直説法がくるというイメージが強かったです。でも、接続法をとることもあるんですね…。
今回のスキット、レベルが急に上がった気がします。スペイン語の奥深さを感じました。
スペインの作曲家
スキットで名前が出てきた4人の作曲家は、世界的に有名な作曲家です。
ーPablo de Sarasate (1844-1908): Aires gitanos(ツィゴイネルワイゼン)が有名。
ーIsaac Albéniz (1860-1909): Suite española(スペイン組曲)が有名。
ーEnrique Granados (1867-1916): Doce danzas españolas (12のスペイン舞曲)が有名。
ーManuel de Falla (1876-1946): El amor brujo(恋は魔術師)が有名。
いかにもよく知っていますという感じで書いてしまいましたが、私はクラシックに詳しくないです…。
作曲家の名前を知らなくても、上記の代表曲はどこかで一度は耳にしたことがあると思いますと番組でおっしゃっていたので、ネットで検索して聞いたみたら、その通りでした!
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