本間希樹『宇宙の奇跡を科学する』まとめ

読書

一番好きなフレーズ

星が作り出した元素は生命誕生に非常に大きく関係しています。(中略)私たちの身体は、「星のかけら」でできている、と言ってもよいのです。

太陽系について

・地球を含む太陽系が属する天の川銀河は、渦巻をもつ「渦巻銀河」である。

・太陽系は、天の川銀河の中心から遠く離れた場所に位置しており、天の川銀河の中では片田舎にあるといえる。

・天の川銀河の中には、少なくとも2000億個の恒星の数があると考えられており、太陽はごく平凡な存在である。

・太陽系がある場所は、天の川銀河の中心(頻繁な超新星爆発による放射線の危険が高い)に近過ぎず、外側(生命の材料となる重元素が少ない)にも行き過ぎていない、生命の誕生にちょうどいい所に位置しているとも考えられる。

・太陽ほどの重さの星の寿命はおよそ100億年であり、太陽は約50億年後に終末期を迎える。太陽の寿命が近づく数十億年後には、地球の気温が徐々に上がり、生物が地表で生活することは難しくなる。太陽の終末期には、地球は膨れ上がる太陽に飲み込まれ、溶けてなくなってしまう。

ブラックホールについて

・あらゆるものを吸い込んでしまうブラックホールには、小型、中型、大型の三種類のサイズがある。

・小型ブラックホールは太陽の30~数百倍の星が燃え尽きた末にできるもので、質量は太陽の数倍から100倍ほどある。ブラックホールの中では、一番ありふれた存在である。

・中型ブラックホールは太陽の数百倍から数万倍ほどの質量をもち、銀河の中心からはずれたところに見つかっているのが特徴である。

・大型、いわゆる巨大ブラックホールは、太陽の100万倍から100億倍ほどの質量をもち、銀河の中心に存在する。銀河のなかで一つしかない。なぜ各銀河(宇宙には1000億個以上の銀河がある)の中心に一つだけ巨大ブラックホールが存在するのか、どのような役割を果たしているかは謎のままである。

・ブラックホールに対し、ホワイトホールと呼ばれる天体(モノを一方的に吐き出し続ける天体)については、実際には存在しないと考えている研究者も多く、今のところ存在の証拠は一切ない。

宇宙人の存在

・天文学者の99%は、宇宙になんらかの生命が存在すると確信している。

・天の川銀河は宇宙の中でありふれた銀河の一つであり、天の川の中だけでも無数の惑星が存在する。また、太陽は、天の川に2000億個以上あるといわれる恒星のなかでもごく普通の星である。地球に生命が存在しているように、宇宙では一定条件が満たされれば生命や文明が誕生することを考慮すると、地球以外には高等生命が存在しないと考えるほうが不自然である。

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ここで紹介したのはごく一部で、本では、私たちが住む太陽系の特徴や、とりわけ、ブラックホールの発見と撮影について、とても詳しく説明されています。最終章では宇宙人の存在についても触れるなど、全体を通して宇宙のロマンを感じることができる、面白い本でした。

宇宙の奇跡を科学する (扶桑社新書) [ 本間希樹 ]
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