アメリカでは、2023年に、債務不履行問題や銀行破綻など経済的にマイナスに見える問題が発生しています。
これらはアメリカの経済が衰退に向かっていることを示しているのではないか、と考えることもできますが、実際はどうなのでしょうか。
答えはNoです。
何故なら、アメリカは他国に比べ、相対的に経済状態が健全といえるからです。
アメリカの債務不履行問題が日本でも話題になっていましたが、この問題は、アメリカが借金を返済するお金がないために起きたものではなく、アメリカ独自のルールにより、国債を売って借金できる債務の上限に達し、これ以上国債を発行できないとなったために起こったものです。
つまり、アメリカの債券が売れないから起こったのではなく、資金繰りの問題で起こった話であり、アメリカの借入能力に課題があったわけではありません。
経済の将来性とは
そもそも衰退するか否か=将来性があるのかを決める要因の大部分は、人口動態(ある一定の期間における人口の変動のこと)にあり、人口が増えれば増えるほど経済的には有利になります。
では、アメリカはどうでしょうか。
アメリカは移民の国であり、絶えず移民が流入しているため、人口動態の側面では他国に比べて有利といえます。
アメリカにはいまだに人が集ってきており、人が集まることで金も増えています。
また、人と金があることでGAFAのような技術的な発展にも結び付くなど好循環が続いています。
最近の例でいえば、コロナの際に、いち早くコロナワクチンを開発したファイザーやモデルナはアメリカの企業であり、世界にコロナワクチンを輸出することで非常に多額の利益を獲得しました。
このように、アメリカは人・金・技術がその他の国に比べて集まりやすく、相対的に他国よりも将来性があるといえます。
アメリカの将来的なリスクは
では、アメリカの将来性に対するリスクはないのか。
ウクライナの戦争のように、戦争や災害など、アメリカに限らずに起こってしまうとダメージを受けるものを除くと、アメリカが諸外国から孤立することで起こるものがあげられます。
例えば、トランプ元大統領がTPPやWHOなどを脱退しましたが、そのように各国を結びつけるための各種連盟から脱退し、アメリカ優先で他国に戦争を仕掛けるなどをしたら孤立する可能性が出てきます。
孤立することで起こる様々なデメリットを被ることで、結果的に衰退するリスクはあるかもしれませんが、そのようにあまり現実的ではない可能性以外でのリスクはないといえます。
コメント