NHKラジオスペイン語(応用編)を聞いていて、なるほど〜と思ったことや、印象に残った表現を自由にまとめます(語学のプロではないので、間違っていたらすみません…)。
2024年2月23日のテーマは、前回に続き、Si+接続法の条件文でした。
過去と現在のMix条件文
【番組のスキット】
Si no hubiera visto esa película, mi vida sería completamente distinta.
Ah, ¿sí? ¿Como sería si no la hubieras visto?
No habría hecho la carrera de derecho. Y no estaría aquí como abogada con vosotros.
¿Tanto te impresionó el tema que trata la película?
Muchísimo. Si no la hubiese visto, no me hubiera dado cuenta del problema de eutanasia.
Y ahora estás luchando por la defensa de los derechos humanos en general.
Bien, si os parece, entremos en la sala del tribunal.
今回のスキットは、裁判所の控室(antecámara)での、弁護士と助手の会話でした。
ポイントは、条件節に過去のことを、帰結節に現在のことを伝える、ミックス版Si条件文です。
下線部の例文を見てみましょう。
・Si no hubiera visto esa película, mi vida sería completamente distinta. もしその映画を見ていなかったら、(今)私の人生は全く違っていたでしょう。
条件節:実際は映画を見たので、過去の事実と異なる仮定となる。=接続法過去完了形
帰結節:現在のこと=直説法過去未来形
・Como sería si no la hubieras visto? もしそれ(映画)を見ていなかったら、どうなっていましたか?
条件節:過去の事実と異なる仮定=接続法過去完了形
帰結節:現在のこと=直説法過去未来形
・No habría hecho la carrera de derecho. 大学では法学部に進まなかったでしょうね。
※si no la hubieras visto(過去の反事実条件文)が省略されている。
帰結節:過去のこと=直説法過去未来完了形
・Y no estaría aquí como abogada con vosotros. (今頃は)弁護士としてあなた達とここに一緒にいることもなかったでしょう。
※si no la hubieras visto(過去の反事実条件文)が省略されている。
帰結節:現在のこと=直説法過去未来形
・Si no la hubiese visto, no me hubiera dado cuenta del problema de eutanasia. もし映画を見ていなかったなら、安楽死の問題に気がつかなかったでしょう。
条件節:過去の事実と異なる仮定=接続法過去完了形
帰結節:過去のこと=接続法過去完了形
ん?最後の例文の帰結節、なぜ急に接続法過去完了形が出てきた?!と、思いませんか。
番組では詳細は述べられませんでしたが、過去の反事実条件文に限り、帰結節で、直説法過去未来完了形の代わりに、接続法過去完了形も使うことができるとのことでした。
その場合、帰結節で使う接続法過去完了形は、-ra形に限られます(-se形は使えません)。
ここまでまとめていて感じたのは、条件節と帰結節の活用を頭で考えていたらとてもじゃないけど会話できない…。
日常生活のなかで、「もし~だったら…」と考えることはたくさんあるので、その度にSi条件文を作ってみて、どの活用形を使うのか、感覚で掴むしかないと思いました。
スペインでの安楽死について
スキットに出てくる映画は、2004年に公開されたスペイン映画、”Mar adentro”(邦題:海を飛ぶ夢)であろうとのことです。
スペインでは、この映画の影響で、安楽死の是非について論争が巻き起こりました。
その後、2021年には、一定の条件のもとで安楽死を認める法案が可決され、安楽死が合法化されました。
私はMar adentroの映画を見たことがなく、スペインで安楽死に関する法案が可決されたことも知りませんでした。自分の勉強不足を痛感…。
とりあえず、Mar adentroを見ようと思います。
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